ブラジル事業を売却したキリンビールに期待したいことは?(永井隆「サントリー対キリン」)



「サントリー対キリン」という書籍を読みました。この本は、2014年11月に出版されたもので、2つのビール会社が統合する計画があったが、企業文化の違いにより破談に終わったことが書かれています。

サントリーは「やってみなはれ」という精神で有名ですが、興味深いのはキリンビールの歴史です。かつてはビール業界のトップ企業でしたが、アサヒビールのスーパードライにトップの座を奪われてしまいました。本書では、その後のキリンの歩みが詳しく描かれています。

先週、キリンはブラジルキリンを売却することを発表しました。3000億円で買収し、1100億円の減損損失を出した事業を、770億円で売却するとのことです。これからやれること、やるべきこと、やりたいことがあったと思いますが、進出するよりも撤退することが決断されたことに注目すべきです。

先週末のキリンの株価は1,893.50円でした。今後の株価の動きにも期待したいです。

サントリー対キリン (日経ビジネス人文庫)