会社の税務調査は、なかなかスリリングな体験でした。
「経理をそれなりにやってきたんだから大丈夫」と思って臨んだら、2日目に指摘が来ました。今回はその指摘内容を正直に書きます。
指摘① 交際費と会議費の区分
「この飲食費、交際費じゃないですか?」——これが一番多かった指摘です。
1人あたり5,000円(現在は10,000円)以下であれば会議費として処理できますが、金額だけでなく「会議の実態があるか」も問われます。参加者・目的・議題の記録がなければ、形式的に金額要件を満たしていても交際費とみなされるリスクがあります。議事メモや参加者リストを証憑と一緒に保管しておくことが、最低限の対策です。
指摘② 役員賞与の損金算入要件
期中に役員報酬の支給額を変更していたところ、「事前確定届出給与の届出はありましたか?」と聞かれました。
業績連動型ではない役員への臨時支給は、原則として損金に算入できません。税務署への届出なしで支給した役員賞与は、全額損金不算入として修正申告を求められました。役員報酬を動かすときは、必ず税理士を通じて要件を確認する必要があります。
指摘③ 寄付金と交際費の境界
取引先が関係する業界団体への協賛金を交際費で処理していたところ、「これは寄付金では?」と指摘を受けました。
協賛金・賛助金・寄付金は、見た目は似ていても税務上の取り扱いが異なります。対価性があれば広告宣伝費や交際費になりますが、対価なく支出した場合は寄付金として損金算入に上限がかかります。支出の目的と見返りの有無を、摘要欄にきちんと記録しておくことが重要です。
指摘④ 棚卸資産の評価漏れ
期末棚卸の数量は合っていましたが、「帳簿単価と実際の仕入単価がズレているものがあります」と指摘されました。
仕入価格が変動している品目で、単価の更新が漏れていたことが原因です。原価計算の精度が問われる調査では、棚卸評価の根拠資料(仕入伝票との突合記録)の保管が欠かせません。
まとめ
✅ 飲食費は参加者・目的・議題を必ず記録して証憑と一緒に保管 ✅ 役員報酬の変更・臨時支給は事前確定届出給与の要件を事前確認 ✅ 協賛金・賛助金は対価性の有無を摘要欄に明記 ✅ 棚卸評価は単価の更新漏れがないか仕入伝票と突合する
以上、恥ずかしい失敗を正直に書きました。この記事が、あなたの税務調査対策の一助になれば嬉しいです。
