海外で肥満税や砂糖税の導入が進んでいるわけは?(「若手コラム(メキシコの「熱量」に関する税制)」)



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「若手コラム(メキシコの「熱量」に関する税制)」

税制メルマガ第108号

https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/mail_magazine/index.htm

要約

「肥満税」というと、糖分や脂肪分などを多く含む飲食料品の消費を抑制するために、ソフトドリンクやスナック類、バターなどの「特定の物品」を課税対象とするイメージがありそうだ。

しかし、メキシコの「肥満税」には特徴がある。100gあたり275キロカロリー以上の特定の食品(スナック類、菓子類、チョコレート、アイスクリーム等)に8%の税率で課税される。

例えば、一般的なポテトチップスや板チョコは100gあたり約550キロカロリーであり、これらの製品の多くは課税対象になる。しかし、アイスクリームは、100gあたり200キロカロリー前後のものが一般的なため、課税対象とはならない。

このように、製品ごとのカロリーによって「肥満税」の課税対象になるかが分かれるため、副次的に、自然と「熱量」に対する国民の意識が高まるという効果があるという。

ひとこと

会計基準については、国際財務報告基準(IFRS)への集約が進んでいます。一方で、税制は国による違いが際立ってきています。

最近外国における税制での動きが多いのが、肥満や糖尿病対策としての砂糖税の導入ではないでしょうか。

肥満率の低い日本には関係がなさそうな話ですが、実はそうとも言い切れません。
影響がでているのは、食品や飲料を製造し、輸出している日本企業です。

アサヒグループホールディングスは、タイで販売している「カルピス」を刷新し、砂糖の含有量を現地で砂糖税がかからない程度に抑えたようです。

あとがき

関東地方で梅雨明け宣言が出されました。

6月中の梅雨明けは記録の残っている1951年以来はじめてだそうです。

この早さが何かの前触れのように感じてなりません。