相続税とは?



相続税とは

相続税は、被相続人(死亡した人)の財産を相続または遺贈により取得した相続人(配偶者や子など)に対して課される税金です。

相続税の持つ機能とは

財産が移転しただけで税金が課される理由には、2つの考え方があります。1つ目は、所得税の補完機能です。生前貯めた財産は所得税を支払った後ですが、その負担が軽かったため貯まったものとみなし、相続の時点で精算されます。2つ目は、富の集中抑制機能です。相続人はある意味で財産を「手に入れた」わけですから、相続しなかった人との均衡を保つために税金が取られるのです。

相続税の課税方式

相続税には遺産課税方式と遺産取得課税方式の2つの方式があります。前者は遺産総額に応じて課税され、後者は個々の相続人が取得した遺産額に応じて課税されます。現行の課税方式は後者の遺産取得課税方式です。

贈与税とは

贈与税は、贈与により財産を取得した人に対して課される税金です。

贈与税の持つ機能とは

被相続人が生前、相続人となる配偶者や子に贈与した場合、相続税が課されなかったり、課されても負担が軽減されることがあります。このような税負担の不公平を防ぐのが贈与税です。したがって、贈与税は相続税を補完する機能を持ちます。そのため、それぞれの税目は異なりますが、双方とも「相続税法」に規定されています。また、相続開始前7年以内の贈与を相続税に加算する制度や、相続税と贈与税を一体化する仕組みである相続時精算課税制度があります。