米国では連邦公開市場委員会(FOMC)が金融調整を行っているのか?
FP技能検定2級を受験してきました。
その中で米国経済に関する問題が出題されたのですが、簡単に思えつつも実は間違えていました。
仮にも米国公認会計士(USCPA)の試験に合格している身なので恥ずかしい限りです。
まずは、あなたも、次の問題に取り組んでみてください。
米国の金融・経済に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.米国の金融政策において、連邦公開市場委員会(FOMC)がフェデラル・ファンド(FF)レートの誘導目標を変更することなどにより金融調整が行われている。
2.米国財務省が発表している米国債国別保有残高によれば、2016年12月現在、保有残高第1位の国は日本であり、第2位はドイツである。
3.ナスダック総合指数は、ニューヨーク証券取引所に上場している全銘柄を対象とする修正平均型の株価指数である。
4.S&P500種株価指数は、ニューヨーク証券取引所に上場している銘柄のうち、代表的な500銘柄を対象とする修正平均型の株価指数である。
どうですか、即答できましたでしょうか。
私の場合は、肢1は、FOMCではなくFRBだろうと思って外して、肢4番を選びました。
しかし、正解は、肢1でした。
FOMC(Federal Open Market Committee)は、アメリカ合衆国の金融政策の一つである公開市場操作(国債買いオペなどを通じて金融機関の資金需給を調節すること)の方針を決定する委員会であり、アメリカの中央銀行ともいうべきFRB(連邦準備制度理事会)の理事7名や地区ごとの連邦準備銀行総裁5名で構成されており、アメリカの金融政策を決定する最高意思決定機関であるとのこと。
肢2は、米国債国別保有残高の第2位は中国なので間違いです。
ネット検索したところ、いままで1位だった中国が、対ドルで人民元の急落を防ぐため、ドル売り・元買いの為替介入を繰り返したのが理由でランクを落としたという新聞記事が見つかりました。
肢3の「ナスダック総合指数」は、「NASDAQ」に上場している3,000以上の銘柄の全てを対象に、時価総額加重平均で算出した指数です。
肢4の「S&P500種株価指数」は、「ニューヨーク証券取引所」と「NASDAQ」に上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を浮動株調整後の時価総額比率で加重平均し、指数化したものです。
なお、有名な指数としては、もう一つ「ダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average – DJIA)」もあります。
このDJIAも、「ニューヨーク証券取引所」と「NASDAQ」に上場している銘柄から代表する30種を指数化したものになります。GE、アップル、ディズニー、マイクロソフトなどアメリカを代表する企業で構成されています。
トランプ政権になって、これら指数は上昇しており、投資の面からも注目されるところです。
覚えておきましょう。