定年後のプランを考えているか?(内館牧子「終わった人」)

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定年後の人生

早く定年後の人生を楽しみたい。自分の時間を満喫したい。40歳を過ぎてしまい体力が落ちたとともに、仕事でも先行きが見えてきてしまうと、そのように思ってしまうことが多くなってきた。でも、そんな考えはあまりにも気軽で浅はかなものであることに気づかされた。

終わった人

内館牧子さんの小説「終わった人」は、定年後の人生シミュレーションにもってこいの作品である。とても現実に近い感覚をもたせる内容で、いろんな場面で自分に置き換えながら読んでしまった。タイトルの「終わった人」とは、定年を迎えた人のことを指している。仕事がなくなるとは、そして、会社に行かなくてもよくなるとは、実際のところ、どういうことなのか。当然ながら、現役の会社員が長期休暇をとることとは全く違うことなのである。

高齢者の生活とは

高齢者になるとどんな生活が待っているのか。私が想像していたような楽しい残りの人生が送れるのは、一握り人でしかないということが分かる。いまからしっかりイメージしておかなければ、後悔することになるだろう。

現役時代とは違う時間が流れる

毎日行くべきところがあり、所属している組織がある。仲間、同僚や上司がいる。自分のやるべき仕事がある。現役世代にとって、当たり前のことが当たり前ではなくなってしまう。通勤地獄でさえも懐かしくなってしまうというのだ。小説の中で、主人公の知人が「違う時間が流れる」という表現をしているが、読んでいるとまさにその通りだと思えてしまう。

定年後の準備

いまから定年後の準備をしておかなければならない。お金はもちろんだが、趣味や仲間を持っていないと寂しい老後となる。そう分かってしまうと、早く定年を迎えたいとは言えない自分がいる。「早く定年後の人生を楽しみたい」と言って、会社が用意してくれた雇用延長を受けずに会社を去っていた先輩は今どうしているのだろうか。

以上

終わった人

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