新人の経理担当者が入ってくるたびに、同じところで躓くのを見てきました。
「また同じ質問が来た」とため息をつくより、「なぜここで詰まるのか」を理解して仕組みで解決するほうが、チーム全体の生産性が上がります。今回は私が観察してきた「新人の詰まりポイント」と、その対処法を共有します。
つまずきポイント① 借方・貸方の意味が体に入っていない
教科書で「資産の増加は借方」と覚えても、実務の速度についていけないことが多いです。
対処法は、最初の1ヶ月は仕訳の正誤よりスピードより「声に出して確認する」習慣をつけてもらうこと。「現金が増えた→資産の増加→借方」というように思考のプロセスを言語化させると、体に染み込むのが早くなります。
つまずきポイント② 消費税の課税・非課税・不課税の区別
これは正直、ベテランでも迷います。新人にとっては最初の大きな壁です。
対処法は、チームの判断事例をチートシート化して渡すこと。「うちの会社でよく出る科目の消費税区分一覧」を作るだけで、問い合わせが激減します。
つまずきポイント③ 証憑と仕訳の紐づけ
「この領収書、どの仕訳と対応しているの?」が追跡できないケースが多いです。
対処法は、番号管理のルールを最初に教えること。証憑に通し番号を振って、仕訳の摘要欄に番号を記載するだけで、あとから追跡できるようになります。
つまずきポイント④ 締め日・支払日のサイクル感覚
「いつまでに何をするか」の全体像が見えていないため、優先順位がつけられないことが多いです。
対処法は、月次カレンダーを渡すこと。締め日・振込日・申告期限を一覧にしたカレンダーを最初に渡すと、仕事のリズムをつかむのが格段に早くなります。
つまずきポイント⑤ 「わからない」と言えない空気
これが一番やっかいです。間違ったまま進めて、後で大きな修正が必要になるケースの多くが、これが原因です。
対処法は、「わからないことをすぐ聞ける仕組み」を作ること。私は「1日2回、15時と17時は質問タイム」というルールを作りました。いつでも聞けると思うより、聞く時間が決まっているほうが聞きやすい、という新人が多かったです。
まとめ
✅ 借方・貸方は声に出して確認する習慣から ✅ 消費税区分はチートシートで解決 ✅ 証憑管理は番号ルールを最初に教える ✅ 月次カレンダーを渡してリズムをつかませる ✅ 質問しやすい仕組みを意図的に作る
以上、現場目線でまとめました。この記事が、あなたの育成の一助になれば嬉しいです。
