入社して最初の週、先輩に「この請求書、処理しておいて」と言われました。
「はい」と答えたものの、処理って何をするんだろう、と思っていました。とりあえず金額を入力しました。それだけでいいのかな、と思いながら。
問題は翌週、「この領収書も処理しておいて」と言われたとき。
請求書と同じように入力しようとして、「あれ、これ同じ取引先の、同じ金額……二重に入力してる?」と気づいて止まりました。
二つの書類が「別のタイミング」で来る理由
混乱していた理由は、「請求書と領収書は別々にやってくるのに、同じ取引のことを指している」と知らなかったからです。
| 書類 | 誰が出す | 意味 | タイミング |
|---|---|---|---|
| 請求書 | 売った側 | 「この金額を払ってください」 | 支払い前 |
| 領収書 | 受け取った側 | 「確かに受け取りました」 | 支払い後 |
同じ取引に対して、順番に両方が来る、ということです。
経理的には何が違うか
両方もらったとき、どちらで仕訳を切るか。これも最初に迷いました。
答えは会社のルールによりますが、多くの場合こう整理されます。
請求書が来たとき → 「買掛金(または未払金)」を計上。まだ払っていない状態を記録する。
支払ったとき(領収書・振込明細) → 「買掛金(または未払金)」を消し込んで、現金・預金を減らす。
請求書は「払う予定の記録」、領収書は「払った証拠」。役割が違うので、どちらも捨てずに保管する必要があります。
「証憑」として何を保管するか
税務上、経費として認めてもらうには証拠書類(証憑)が必要です。
- 現金払いの場合 → 領収書が証憑のメイン
- 銀行振込の場合 → 請求書+振込明細が証憑のセット
「領収書があれば請求書は捨てていい」「振込したから領収書はいらない」という判断は危険です。両方あるなら両方とっておく、が無難です。
やらかしたこと
最初の月、請求書で仕訳を切って、翌週届いた領収書でまた仕訳を切る、ということをやっていました。同じ取引を2回計上していた。
月次で試算表を見た先輩が「この取引先、今月2回払ってる?」と確認しにきて発覚しました。
修正は手間でしたが、翌月から「請求書が来たら台帳に記録→支払ったら消し込み」という自分ルールを作りました。この流れを意識するだけで、二重計上は完全になくなりました。
まとめ
✅ 請求書は「払う前」、領収書は「払った後」に届く
✅ 同じ取引で両方来ても、二重に仕訳しない
✅ 請求書で未払計上→支払時に消し込み、が基本の流れ
✅ 証憑は両方保管が無難
「なんとなく処理していた」が一番怖い。書類の役割を理解してから処理すると、ミスの意味がわかるようになります。
