世界的にビール離れが進んでいるのか?(世界ビール生産量2015調査結果)



世界のビール生産量 前年比1.1%減少

2015年の世界のビール生産量が発表されました。前年比で1.1%の減少です。たった1.1%の減少ではありますが、注目すべき点は減少幅ではなく、2年連続の減少となってしまったことです。

ビール生産量2大国である中国・米国

世界で最大のビール生産量を誇る中国が、2年連続の減少となりました。それでも日本の生産量と比べると約8倍もあります。そして、第2位である米国も減少しました。同じく、日本の生産量と比べると約3倍です。

中国は夏場の天候不順のためと分析しています。米国は生産量こそ減っていますが、ビールの中でも特徴のあるクラフトビールの構成比が増えていることから、ワイン・ウイスキーなど多種多様なアルコールにも需要が流れていると分析できます。

実はあまり減っていなかった日本

さて、日本ですが、こちらは実感とは異なるかもしれません。前年比0.1%減となっており、結果としては変動がほぼありませんでした。2014年の調査では前年1.1%減でしたので、2015年も同じレベルで減少すると思っていました。

成長しているベトナム

一方で、ビール市場が拡大しているのがベトナムです。前年比20.1%増と、他国では考えられない伸び率を示しています。

第7位の日本に次ぐ世界第8位の規模となりました。日本の生産量の約9割です。

ベトナムは、2014年の調査でも前年比9.0%増でしたので、その伸び率が急拡大していることが分かります。ベトナムは平均年齢が若いため、数年内に日本を抜くことは間違いないでしょう。

2016年予想

2014年の調査発表時は、30年ぶりの減少ということで大きな話題となりました。今回、2年連続の減少が判明したことで、この流れは今後も続くことが予想されます。

2016年も世界のビール生産量は1%以上の減少となりそうです。

 

出典

「キリンビール大学」レポート  2015年 世界主要国のビール生産量

http://www.kirin.co.jp/company/news/2016/0810_03.html

「キリンビール大学」レポート  2014年 世界主要国のビール生産量

http://www.kirin.co.jp/company/news/2015/0810_01.html