物真似は「タモリ以前とタモリ以後」では何が違うのか?(山藤章二「ヘタウマ文化論」)



ピックアップ

「ヘタウマ文化論」

山藤章二

ヘタウマ文化論 (岩波新書)

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要約

タモリ以前の物真似は、「そっくり」「瓜二つ」「生き写し」が至上とされた。

殊にラジオの場合は、途中から聴いたら、本物の芸人が芸を演っているのだと錯覚するような芸で、大向こうを唸らせた。

現代で言う、デフォルメや誇張といった工夫は誰も望まなかったという。

ひとこと

モノマネという芸の歴史は「タモリ以前とタモリ以後」に分けることができると言っています。

タモリの出現はそれほど革命的だったということです。

物真似は「声帯模写」とか、「形態模写」とも呼ばれていますが、タモリはそこに「思考模写」という芸を持ち込みました。

タモリは「その人が扱いそうもないモノを、その人の思考で語らせる」ということをやってみせたのです。

あとがき

とくに予定もない日曜日だったので、図書館をぶらついてから、近くのファミレスへ。

図書館で借りた「ヘタウマ文化論」ですが、選んだきっかけは本が綺麗な状態だったからです。

図書館の新書は手垢で汚れているものが多い中で、とても目立っていて、なんだか私を誘っているように思えたのです。